植栽基盤・土壌・植物・植栽に関する知識と経験がり、土壌調査・診断結果をもとにした処方能力を総合的に備え、植栽基盤整備に係る卓越した技術力を有する総合的な専門家で、(社)日本造園建設業協会が認定する民間資格です。
業務内容は、植栽予定地や植栽帯の現況を調査・診断をし、植栽基盤とするために必要な改良の計画立案と具体的な処方を発注者等へ施工性、経済性を考慮して明確にデータを示しながら技術提案いたします。
土壌断面調査では、地盤に1m四方の穴を掘って地盤内部を直接確認する
調査方法と、穴の代わりに検土杖を土壌に貫入させ土柱を自然状態で
採取する方法があります。
この調査により層位区分・土性・水分状況・土壌構造・土色・石礫の混入、
根系の発達・還元などを調べます。(調査方法により調査内容が
省かれるものもあります。)
以上を調査することにより、樹木の植栽及びその後の生育に支障となるような
条件の有無や程度を把握し、改善や整備をするための基本的な情報を得ます。
土性(粒径組成)は、指頭法により(砂土・砂壌土・壌土・埴壌土、埴土)判断します。
土色は、標準土色帳を使い判定します。
以上を調査することにより、土壌の持つ透水性、保水性の大まかな性質を判断し、
おおよその腐食性も判定できます。
造成地等では、重機による転圧、踏み固めにより土壌が固結していることが多く、
植物の根が成長できず発達不良となり、生育に悪影響を及ぼします。
土壌硬度調査では、土壌硬度計あるいは土壌貫入計により土壌の各層の硬度を
測定します。
以上を調査することにより、植物の生育阻害要因の一つである、土壌の硬さを
事前に調査し植栽基盤整備に役立てます。
植物の枯損の原因として一番多いと考えられているのが、
土壌の水はけの悪さです。
透水性調査では、透水試験機により現場で植穴及び下層地盤の透水性を
測定します。
以上を調査することにより、植栽予定地の透水性(最終減水能)をもとに
植栽基盤整備に役立てます。
植物が生育していくうえで、土壌の化学的条件とても重要です。化学的条件として
・生育に障害を与える有害物質を含まない・適度な酸度・適度な養分量があります。
酸度:pH(水素イオン濃度)の測定
土壌断面調査時に採取したサンプルを風乾細土にしたうえで、
ガラス電極法によりpHを測定します。
有害物質:EC(電気伝導度)
同じく採取したサンプルを風乾細土にしたうえで、金属電極法により
ECを測定します。
以上を調査することにより、各測定値を基準値から判断して植栽基盤整備に
役立てます。
その他必要に応じて、腐食含有量や養分(チッ素含有量)、
陽イオン交換容量(CEC)等の分析を行います。
各調査によって得られたデータ等をもとに総合的な所見をまとめ、与条件、生育目標、経済性、施工順位、樹種特性などの見地から整備方法を決定し提案します。